柏市のオンラインサロン~akala(アカラ)~です
アツコ先生より、
今回もフランスのチーズについてご紹介いただきます!
古い歴史を持つ個性のあるサン・ネクテール
フランス人の名前や名称の最初に「サン」という言葉を良く見かけませんか?
それは「聖人」という意味です!
フランス語表示をすると「Saint」略して「St.」と書きます。
英語読みだと「セイント」です。
フランスには聖人カレンダーというのがあり、毎日、その日の聖人が決まっているんですよ!
例えば、私の誕生日1月21日は・・・
「St. Agnes」の日でアニエスちゃんという女の子の聖人の日です。
(アニエス・ベーの名前ですね)
そして2月14日は「St. Valentin」(サン・ヴァランタン)の日。
中世ではこの日に異性に対して愛の告白をする慣習が広まり、
ヴァレンタインデーと呼ばれるようになったそうです。
自分の誕生日がなんの聖人の日か調べるの、ちょっと楽しいですよね?
この日に生まれたらその日の聖人の名前をつけなければいけない、というわけではありませんが、
これはカトリックの慣習で、フランスではみなさん聖人の名前が命名されてます。
日本みたいに「なんて読むの?」みたいなキラキラネームは存在しません。
ちなみに聖人は592人いると言われていますが、実はもっといそうです。
でも人気の聖人の名前は限られていて、アレックスとかダニエルとかセバスチャンとか…
同じ名前の人が多くいますが、あまり混乱はしていないようです。
さて、
今回ご紹介したいチーズは「St. Nectaire(サン・ネクテール)」というチーズ!
「サン」が付きます!!
昔々は名もないチーズでしたが、
サン・ネクテール元帥の好物でルイ14世に届けていたということで有名になりました。
また同名の村があり、名前の由来はこのどちらかと言われています。

サン・ネクテールの産地であるオーヴェルニュ地方は中央山塊で陸に囲まれた、
あまり農業に適した土地ではなかったため、中世のころからチーズの生産が発達していました。
今までにも紹介したAOP(Appellation d’Origine Protégée アペラシオン・ドリジン・プロテジェ)
ヨーロッパにおける農産物に対して保護原産地呼称しているチーズの一つです。
サン・ネクテールはセミハードと言われる非加熱圧搾タイプのチーズです。
農家製と工場製の2種類があります。
農家製はFermier(フェルミエ)と言われ、サレールという牛の無殺菌乳を使用し、藁の上で熟成させます。


藁の香りがチーズの中まで染み込み、とろりとして独特のクセがありますが、
むっちりとしてナッツの風味がし、チーズ好きにはたまりません。
そのままでも、焼いても美味しいです。
旬は夏頃です。
工場製のサン・ネクテールはあっさりして食べやすく、むっちり感はありますが、
こんなにも違うものか、と思うほどです。
残念なことに日本にはフェルミエ製はほとんど輸入されていません。
これもまた現地でのお楽しみとなります^_^

オーベルニュ地方はAOPのチーズが6個もあります。
(現在フランスのAOPのチーズは45種類です。)
次回、ご紹介したいと思います!
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